
玄関スロープの設置を検討しているけど、どんな感じのスロープがいいのかイメージが付かない…

たしかにイメージが湧かないですよね。それでは、実際の施工写真からどのくらいの費用がかかるのか解説していきますね!
今回は、玄関スロープの設置を検討している方に向けて、施工例から費用や種類を解説していきます。設置時のポイントや注意点まで解説しているので参考にしてくださいね。
- 玄関スロープのイメージが付く
- 玄関スロープの費用がわかる
- 玄関スロープを設置する際のポイントがわかる
- 設置前に確認するべき注意点がわかる

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保有資格:1級建築施工管理技士・1級土木施工管理技士
建設業許可:千葉県知事許可(般・4)第47900号
千葉県に社屋を構える小さな施工店です。規模が小さいからこそできる柔軟な対応力を強みに、お客様の建前ではない本音に耳を傾け、理想を実現することを信条としています。
玄関スロープの費用相場10万円は嘘?!
この記事にたどり着いている方は、玄関スロープの設置を検討している方がほとんどでしょう。実際に玄関スロープの費用相場を検索すると、10万円前後が費用相場として紹介されていることがあります。
しかし、10万円だと思って見積もりを依頼すると、『50万円請求された…』などとネットの情報よりも遥かに高額な請求をされることは少なくありません。
誤解を恐れずに申し上げると、10万円では玄関スロープを施工することはできません。まっさらな更地に僅かなスロープであれば10万円で実現可能ですが、階段であった場所にスロープを設置したり、住まいに合わせたデザインにする必要が出てきます。
そのため、費用相場は状況に応じて、大きく変動してしまうのです。一般的な施工業者さんであれば、以下の投稿にあるような費用が相場となります。

上記の投稿はあくまで一例です。
今回は、有限会社シー・ベイトの場合の費用相場を細かく解説していきます。まずは『納得の行く玄関スロープは10万円では不可能』と認識してください。
玄関スロープを施工する際の費用内訳
施工場所の周辺状況や理想とする玄関スロープによって、大きく費用は変動するため、まずは玄関スロープを施工する際の費用内訳を解説します。玄関スロープを施工する際にかかってくる費用は以下のとおりです。
- 基礎工事費用
- 材料費
- オプション費用(手すりの取り付けや電気工事費用など)
- 産業処分費用(リフォームの場合)
玄関スロープを設置するということは、ただ単に坂道にすれば終わりという話ではありません。スロープを作るために外構の一部を取り壊す必要が出てくるなど、上記で紹介した費用以外にもかかってきてしまうのです。
実際に産業処分費用で数万円かかってきてしまうので、施工会社での見積もりをベースに検討すると良いでしょう。
【費用も解説】玄関スロープの施工例5選
ここからは、玄関スロープの施工例から費用やスロープの種類を解説していきます。実際に工務店などに依頼する際は、ネットやSNS上でイメージ画像などを探しておくとイメージが共有できておすすめです。

ここから解説する内容は、シー・ベイトで行った際の費用や施工期間を一例としてあげています。あくまでシー・ベイトの基準になるので、依頼前の参考にしてみると良いでしょう。
施工例1:階段付き玄関スロープ

項目 | 詳細 |
---|---|
費用相場 | 70万円 |
素材 | タイル |
工事期間 | 1〜2日 |
はじめに紹介する玄関スロープは、玄関前の階段部分に玄関スロープを設置した事例です。階段の歩行が難しい高齢者やペットなどに適した階段スロープと言えるでしょう。
写真をよく見ると、タイルの表面が加工されていることがわかります。雨の日でも滑りにくくするための工夫が施されています。上記の施工例では、材料と工事費を含めて平均して70万円程度が一般的です。
施工例2:手すり付き玄関スロープ

項目 | 詳細 |
---|---|
費用相場 | 90万円 |
素材 | タイル |
工事期間 | 2〜3日 |
上記の施工例は、手すりがついた玄関スロープです。足腰の弱い方のための手すりだけでなく、車椅子でも余裕を持って通れるように広くスロープの幅が確保されているのがわかります。
また左右の壁が、立ち上げの役割をしているので脱輪の心配もありません。手すりがつく分、施工費用が増加するので、一般的には90万円が費用相場となります。
施工例3:階段・手すり付き玄関スロープ

項目 | 詳細 |
---|---|
費用相場 | 120万円 |
素材 | 石・タイル |
工事期間 | 3〜4日 |
上記の施工例は、はじめの2つの施工例と比べ、玄関前の高低差が大きくあります。そのため、スロープの長さを確保するためにカーブを描いて施工しています。
後に解説しますが、高低差があるほどスロープの長さが必要になってきます。そのため、施工前に業者とどのように施工していくのか、相談することをおすすめします。この施工例は一般的に120万円が費用相場となります。
施工例4:カーポート・手すり・階段付き玄関スロープ

項目 | 詳細 |
---|---|
費用相場 | 230万円 |
素材 | 石・コンクリート・タイル |
工事期間 | 4〜5日 |
上記の施工例は、玄関スロープにカーポートまで施工している事例です。ここまで紹介してきた施工例とは違い、カーポートまで施工しているので、費用は上がります。費用としては230万円が妥当な相場です。
施工例5:簡易的な玄関スロープ

項目 | 詳細 |
---|---|
販売会社 | 株式会社シコク |
費用相場 | 税込276,540円 |
商品名 | Lスロープ |
最後に紹介するのは、簡易的に設置できる玄関スロープです。限られた場所に設置できるため、工事が物理的に不可能な住宅でも導入できます。
しかし、値段が高価なことや取り外しに手間がかかるので注意が必要です。介護保険が適用の場合、気軽に導入できるケースがあります。

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玄関スロープを設置する際の3つのポイント

玄関スロープを設置しようとしている方に向けて、設置後、後悔しないように設置する際のポイントを解説しますね。
以下の確認するべきポイントを3つ解説します。

すでに理解している方は、設置する際の注意点まで飛ばしてください。
できるだけ緩やかな勾配にする
玄関スロープを設置する際は、できるだけ緩やかな勾配で設置しましょう。足腰が悪かったり、車椅子での生活で階段がのぼれない方にとって、ちょっとした勾配でも上り下りが大変なケースがあります。

適切な勾配のスロープを設置するには『段差の高さ×6』の長さのスロープが必要だとされています。せっかく玄関スロープを設置したのにもかかわらず、使い勝手の悪いスロープにしないためにも勾配は意識して頂きたいポイントです。
また依頼する業者によっては、適切なスロープの勾配を理解していないケースもあるので、事前にスロープを設置する目的とどの程度の勾配になるのか、打ち合わせしておきましょう。
また、下記に目的別の適切なスロープの勾配をまとめたので、ぜひ参考にしてください。
目的 | 適切な勾配(長さ) |
---|---|
シルバーカー | 『段差の高さ×6』 |
足腰の弱い方 | 『段差の高さ×6』 |
車椅子での走行(介助あり) | 『段差の高さ×6〜8』 |
車椅子での走行(介助なし) | 『段差の高さ×10』 |
滑りにくい素材を採用する
玄関スロープは、素材によって、雨で濡れるとで滑りやすくなってしまう素材もあるため、どの素材で設置するのかは重要なポイントです。玄関スロープに使用される素材として以下の4つがあります。

どの素材を使うかは「どのようなデザインにしたいのか」によって決まります。
タイルとレンガが素材の玄関スロープは滑りやすいものもあるため、検討している方は注意が必要です。そのため素材選びは依頼する業者と入念に確認することがおすすめです。
また滑りやすい素材でも、使い方によっては滑りにくくできるため依頼する業者と相談するといいでしょう。
使用目的に合わせた幅にする
玄関スロープは、施工の仕方によって大きく費用が変動します。そのため、広ければいいわけではないということです。
使用目的別に必要な幅を整理したので、参考にしてください。
※兵庫県立福祉のまちづくり工学研究の情報を参考

上記のように使用目的によって必要な幅は前後します。そのため、依頼する前に使用目的を明確にしてから依頼しましょう。またベビーカーの場合は、90cmの横幅があれば十分だと言えるでしょう。
玄関スロープの費用を抑える方法
玄関スロープの施工を検討している方に向けて、費用を抑える方法としてリフォームの際に助成金制度を活用する方法があげられます。
高齢者の方が自宅で生活しやすくなるための介護リフォームや、バリアフリー工事に対しての助成金制度が準備されていることがあります。各自治体によって制度は異なるため、お住まいの自治体に相談してみてください。
また、玄関スロープで使用できる介護保険に関しては以下の記事で詳しく解説していますので、参考にしてみてください。
なお、千葉県でプロによる施工を検討している方は、有限会社シー・ベイトにお任せください。20年以上にわたる実績と専門的な知識・確かな技術で、お客様のニーズに合った最適なリフォームをご提案いたします。
個人様の邸宅から、公共施設工事まで幅広く対応しており、お見積もりも無料のためお気軽にお問い合わせください。

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玄関スロープを設置する際の注意点
玄関スロープの設置を検討している方に、知っておいてほしい注意点を解説します。玄関スロープでの怪我などの事故予防につながるので、参考にしてください。注意点は以下の3つです。
- 手すりや階段を設置する
- 脱輪防止のための立ち上げを設置する
- 業者選びを慎重に行う
手すりや階段を設置する
玄関スロープを設置する際に、スペースが確保できるなら手すりと階段は必ず設置することをおすすめします。設置目的にもよりますが、手すりと階段は必要なものだと考えるのが賢明です。
足腰が弱い方にとって手すりがあるかないかでは大きな違いがあります。手すりがあることでスロープの上り下りが楽になるだけではなく、上り下りの際の転倒防止につながるのです。そのため、転倒などのリスク回避のためにも、事前に手すりを導入することをおすすめします。
また、階段が必要な理由としては、スロープより階段での移動のほうが楽なケースがあるからです。階段とスロープの上り下りでは、使う筋肉の種類が変わってきます。そのため、スロープであるから移動が楽であるとは断言できません。
将来何が起こるかわからないので、スペースが確保できるのであれば、玄関スロープだけでなく、階段も設置することをおすすめします。
脱輪防止のための立ち上げを設置する
2つ目の注意点として、脱輪防止のための立ち上げを設置することが挙げられます。立ち上げとは、スロープのサイドについている出っ張りのことです。
数センチの立ち上げがあるだけで、車椅子やベビーカーなどの脱輪防止になります。事前にリスクを回避するためにも玄関スロープには、立ち上げの設置おすすめです。
どの程度の立ち上げにするかで、費用が変わることもあるので気軽にご相談ください。
業者選びを慎重に行う
悪質な会社は作業後に見積もりの金額を増額させたりなど依頼したお客様に直接的な被害が出てしまいます。そのため、納得の行く玄関スロープを設置するためには会社選びも重要なポイントです。
以下の3つのポイントを抑えることで、悪質な会社に依頼してしまう可能性を下げられます。
- 設立日から10年以上の会社か確認する
- 建設業許可をとっているか確認する
- 保有資格が適切か確認する
依頼する会社のホームページに載っている情報なので、必ず確認するようにしましょう。載せていない会社は悪質である可能性が高いです。
玄関スロープは後付けも可能
基本的に玄関スロープは後付けで工事ができます。
後付けで玄関スロープを設置する場合、玄関前の状況(段差や道路状況)によって、費用は大きく変わってきます。残念なことに、住宅の状況によって、費用などは変わってくるため、ネットやSNSの情報では参考にならないケースがほとんどです。
そのため、検討している方はお近くの工務店や外構工事をしている会社に一度相談してみることをおすすめします。最近では、両親の老後を考え、ご家族の方が相談にいらっしゃるケースも増えています。ご家族の方でも、気軽に相談してみましょう。

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・DIYでやってみたけど上手くできなかった
・外構工事のプロに話を聞いてみたい
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玄関スロープに関するよくある質問
最後に、玄関スロープに関するよくある質問にまとめて回答します。
- 玄関スロープを設置するデメリットはある?
- 玄関スロープの設置に向いていないケースは?
- 簡易的な玄関スロープって実際どうなの?
- 簡易的な玄関スロープしか対応できない場合はどうすればいい?
玄関スロープを設置するデメリットはある?
玄関スロープを設置するデメリットとしては、次の5つが挙げられます。
- 敷地の広さを必要とする
- 階段を取り壊すなど工事費用がかかる
- 定期的なメンテナンスが必要
- 病気などによって使えなくなってしまう
- 住まいの統一感がなくなる
スロープは、段差の高さによって必要な長さが変わります。段差が高ければ高いほど、スロープの長さも長くなるため、玄関にスロープを設置すると、その分の敷地が必要です。
元々階段のあった場所にスロープを設置しようと検討されている場合、施工後に思っていたスロープにならず後悔してしまうケースがあります。
また、住宅の状況(階段の有無など)によって工事費用は大きく変動し、事前に想定していた費用よりも多くの費用が発生する場合があることもデメリットです。他にも、定期的なメンテナンスが必要が必要だったり、病気などで使えなくなってしまうこともあります。
玄関スロープの設置に向いていないケースは?
状況によっては、玄関スロープの設置が向いていないケースもあります。以下の2つが玄関スロープの設置に向いていないケースです。
- パーキンソン病などの疾患がある方
- 玄関前が道路の家に住んでいる方
パーキンソン病の方は、前かがみになってしまうと小走り状態が止まらなくなる突進歩行を起こします。そのため、スロープのほうが、怪我をしてしまうリスクが高いと言えるのです
しかし、常に家族の方がサポートできる状態であれば、設置できないわけではありません。そのため、あくまでひとつのケースとして捉えてください。介護目的でのリフォームは、ケアマネージャーなどの専門家と相談しながら進めていくのがおすすめです。
また、玄関前が道路の家に住んでいる方にも玄関スロープはおすすめできません。なぜなら、設置はできても勾配が急激になってしまうため、転倒リスクが高くなってしまうためです。


玄関前に階段がある場合でも、道路が目の前にあると十分な長さが確保ができないため、玄関スロープは向いていません!
階段の段差に困っている方は、昇降リフトの導入を検討すると良いでしょう。
簡易的な玄関スロープって実際どうなの?
玄関前などの段差を解消するために、簡易的な玄関スロープを購入する方は少なくありません。簡単に段差が解消できることから、多くの方が購入を検討していることでしょう。
しかし、簡易的な玄関スロープは、おすすめしていません。おすすめできない理由は以下の3つです。
- 耐久性や安全性に不安がある
- 段差解消よりも設置の手間が大きい
- 介護保険が適応されない場合もある
現在、楽天市場やAMAZONなどで簡単に購入できる簡易的な玄関スロープですが、日常的に使うための耐久性や安全性が担保されているわけではありません。使用者の体重や車椅子の重量によっては、耐えられない可能性があり、転倒やケガのリスクが高まります。
満足に耐久性が伴っていないスロープを使用してしまうと最悪の場合、大きな事故や怪我につながるリスクがあるのです。また、段差解消よりも設置の手間が大きいことも理由のひとつです。
他にも、楽天市場やAMAZONなどで簡単に購入することができる簡易的な玄関スロープでは、介護保険の対象外となることが多いといったことも挙げられます。そのため、介護目的で簡易的な玄関スロープを購入しようとしている方に、簡易的な玄関スロープをネットなどで購入することはおすすめできません。
介護目的で簡易的な玄関スロープを検討されている方は、お住まい近くの自治体に相談しましょう。自治体に相談することで正しい解決策を提案してくれます。
簡易的な玄関スロープしか対応できない場合はどうすればいい?
簡易的な玄関スロープしか対応できない場合は、次の3つのポイントを意識してスロープを選んでみましょう。
- 安定性の高い一枚板タイプを選ぶ
- 段差の高さの12倍の長さのスロープを選ぶ
- 経年劣化・滑りにくい素材を選ぶ
簡易的なスロープは、「レールタイプ」「ブロックタイプ」「一枚板タイプ」の3種類に分けられます。様々な種類のスロープがありますが、玄関の段差解消を目的とするなら一枚板タイプのスロープを選択することをおすすめします。
一枚で作られているスロープなので安定性に特化しており、耐久性に優れていることが多く、長年使っても安心できるタイプです。
また、玄関スロープを設置する際は、スロープの長さが段差の12倍になるようにすることも大切です。国土交通省の発表によると、12倍以下のスロープを設置してしまうと、スロープの勾配が急になり、車椅子の自走が困難となってしまいます。
最後に、経年劣化・滑りにくい素材を選ぶことも大切です。中には木材など、雨に濡れると劣化してしまうスロープもあります。他にも、アルミやステンレスでできたスロープも濡れると滑りやすくなってしまいます。
したがって、経年劣化しにくいアルミやステンレスでできたスロープを選ぶようにしましょう。
まとめ
当メディアでは住まいの悩みを解決する方法を解説しています。ちょっとした悩みでも解説しているので、他の記事も参考にしてみてください。
あなたの住まい環境を整えるための手助けになりましたら幸いです。