玄関スロープの勾配ってどのくらいが適切?
設置後に後悔したくない…
そうですよね。せっかくお金を払って施工したのに、使い勝手の悪いスロープでは意味がなくなってしまいます。
今回は、玄関スロープを施工する際に気をつけるべき勾配についてを解説していきます。どのくらいの勾配が適切なのかケースごとに解説しているので参考にしてくださいね。
- 玄関のスロープがどのくらいの勾配が適切かわかる
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また、玄関スロープの施工例に関しては以下の記事で詳しく解説していますので、あなたが理想とするデザイン探しにご活用ください。
保有資格:1級建築施工管理技士・1級土木施工管理技士
建設業許可:千葉県知事許可(般・4)第47900号
葉県に社屋を構える小さな施工店です。規模が小さいからこそできる柔軟な対応力を強みに、お客様の建前ではない本音に耳を傾け、理想を実現することを信条としています。
玄関スロープの適切な勾配の基準
玄関スロープの勾配は、国土交通省が定めた基準があります。建築基準法や道路交通法などの法律に基づいて定められており、建築物や道路などの設計・施工・維持管理に適用されています。
玄関スロープの勾配の基準に関しては、国土交通省のバリアフリー法「高齢者、障害者等の円滑な移動等に配慮した建築設計標準」で定められており、以下のような基準となっています。
解消したい段差の高さ×12
解消したい段差の高さ×16
上記のように玄関前に10cmの段差がある場合であれば、160cmの長さが必要であるということになります。しかし建築基準法で定める基準では、必要な長さは『解消したい段差×8』となっているんですね。
そのため、以下で目的別の勾配を解説していきます。
【目的別】適切なスロープの勾配
玄関前に160cmものスペースが確保できないことがほとんど…
では現実的に必要な長さはどのくらいだと思いますか?
バリアフリー法でも建築基準法でも車椅子の方が自走できる勾配を基準としています。しかし、個人宅で上記のような長さのスロープは現実的に不可能なことが多いです。
長さを長くする分、施工するための材料や工数が必要となり、必然的に施工費用が高額になってしまうため、目的に応じて適切な長さに設定する必要があります。
以下で、利用目的ごとに適切な勾配を解説しているので、参考にしてください。
シルバーカーに適切なスロープの勾配
シルバーカーを利用している方に適切なスロープの勾配は、『解消したい段差×6』です。角度で見ると約10°になります。
段差の4倍でも問題はありませんが、勾配が急なため、転倒のリスクがあることを把握しておきましょう。
足腰の弱い方に適切なスロープの勾配
足腰の弱い方も電動車椅子の方が自走可能な『解消したい段差×6』を目安とすることをおすすめしています。
また足腰の弱い方の場合、勾配だけでなく手すりを設置することでより楽な歩行が実現できます。
車椅子での走行(介助あり)に適切なスロープの勾配
介助ありでの車椅子の走行では、段差の4倍の長さの玄関スロープが必要となってきます。しかし介助者によってはキツさを感じてしまうケースが多いです。そのため、余裕を持って6倍〜8倍ほどを検討しておくと良いでしょう。
車椅子での走行(介助なし)適切なスロープの勾配
冒頭でも解説した通り、適切な勾配にするためには段差の16倍の長さの玄関前スロープが必要となってきます。16倍となると、10cmの段差を解消するためだけでも、160cmものスペースが必要です。
そのため、十分なスペースが確保できない方は昇降リフトの導入を検討しましょう。
上記のように目的に応じて、スロープの適切な勾配は変わってきます。今回紹介したケースはあくまで参考の数字となるので、実際の導入時はお住まい近くの自治体・ケアマネージャーなどに相談するといいでしょう。
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項目 | 詳細 |
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まとめ
今回は玄関スロープの適切な勾配を解説してきました。
玄関前のスロープは設置すれば問題ないというわけではありません。それぞれの目的に応じた適切なスロープを設置できるように注意して依頼してください。
当メディアでは住まいの悩みを解決する方法を解説しています。ちょっとした悩みでも解説しているので、他の記事も参考にしてみてください。
あなたの助力になっていたら幸いです。